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NHKで放送!cocoon(コクーン)の原作は??作者や内容を調べてみた!

NHKで放送される話題のアニメ「cocoon(コクーン)」の原作について調べました!結論から言うと、原作は今日マチ子による戦争漫画で、2009年から2010年にかけて秋田書店『Eleganceイブ』で連載された作品です。作者の今日マチ子は手塚治虫文化賞新生賞を受賞した実力派漫画家で、ペンネームは女優の京マチ子にちなんでいます。この作品は沖縄のひめゆり学徒隊に着想を得て、思春期の少女たちの視点から戦争を描いた傑作として評価され、2013年には演劇界で話題となった劇団「マームとジプシー」により舞台化もされた多方面で注目される名作です。

目次

今日マチ子とは?多彩な才能を持つ漫画家の経歴

プロフィールと学歴

今日マチ子は東京都出身で、東京藝術大学美術学部卒業、セツ・モードセミナー卒業という芸術系の高等教育を受けた漫画家です。「今日マチ子」というペンネームは女優の京マチ子にちなんだもので、その名前からも芸術への深いリスペクトが感じられます。

デビューと代表作「センネン画報」

2004年より、ブログにて『センネン画報』を発表し、この1ページのショートマンガをほぼ毎日更新する作品が単行本化され、注目を集めるようになりました。『センネン画報』はその名の通り1000枚を目標に始められたが、この目標が2007年7月7日に達成された後も続けられ、今日マチ子のライフワーク的な作品となっているという継続力の高さも特筆すべき点です。

輝かしい受賞歴

今日マチ子の才能は多くの賞で認められています。2005年「ほぼ日マンガ大賞」入賞、2006年・2007年・2010年・2013年に文化庁メディア芸術祭「審査委員会推薦作品」に選出、2014年「第18回手塚治虫文化賞新生賞」を受賞、2015年『いちご戦争』で日本漫画家協会賞大賞カーツーン部門を受賞という華々しい実績を誇ります。特に手塚治虫文化賞新生賞は、漫画界において非常に権威ある賞として知られています。

原作「cocoon」の誕生と内容の深掘り

連載の経緯と評価

『cocoon』は今日マチ子による日本の漫画で、『Eleganceイブ』(秋田書店)2009年5月号より連載開始し、2010年7月号まで連載された。単行本は全1巻で、2010年文化庁メディア芸術祭審査員会推薦作品に選ばれています。短期間の連載でありながら、その内容の濃密さと芸術性が高く評価されました。

物語の設定と今日マチ子の意図

作者・今日マチ子は、この物語を「時代も場所もあやふやな、夢の中で再生される戦争の話」と、あとがきで語っているという興味深いコメントを残しています。第二次世界大戦中の沖縄におけるひめゆり学徒隊を題材とした戦争漫画で、学徒隊に動員されたサンを主人公とし、クラスメイトや親友のマユと共に戦火を生き抜く物語として描かれています。

「cocoon(繭)」というタイトルの意味

cocoonは英語で繭を意味するという言葉が選ばれたことにも深い意味があります。少女たちが戦争という現実に包まれ、やがて変化していく様子を繭に例えた秀逸なタイトルといえるでしょう。

舞台化とその後の展開

マームとジプシーによる舞台化の成功

この漫画は単なる原作に留まらず、演劇界でも大きな話題となりました。マームとジプシーによって舞台化され、2013年8月5日-18日東京芸術劇場シアターイーストで上演。作・演出は藤田貴大、音楽は原田郁子が担当しました。2013年に上演されたマームとジプシーの『cocoon』は掛け値なしの傑作だった。沖縄戦に動員された女学生たちの内的世界を繊細かつ鮮烈に描いた今日マチ子の同名コミックを、当時28歳の藤田貴大が舞台化し、演劇界に大きなインパクトを与えました。

リフレイン手法という革新的演出

演劇界のみならずあらゆるジャンルのクリエイター及び観客より激賞され、藤田が「リフレイン」と呼ぶ独特の反復が演出上のひとつの特徴だが、同じシーンを俳優の位置を変えて繰り返すことで登場人物それぞれの主観を浮かび上がらせてきたという革新的な演出手法が話題となりました。

継続的な上演と社会的意義

2015年には、沖縄を含む全6都市にて再上演・巡演が行われ、2020年には7月上旬から8月下旬にかけ全国6都市で上演、2022年にも再再演されるなど、継続的に上演され続けています。藤田「この5年間でも、沖縄ではさまざまな変化があったと思います。米軍基地の問題をはじめ、沖縄という土地だけが未だに国から強いられていることは数多くあって、未だにつづく沖縄の現状を見つめていると、やはり強い憤りを感じる」という社会的メッセージも込められています。

まとめ

NHKで放送される「cocoon(コクーン)」の原作は、手塚治虫文化賞新生賞受賞作家・今日マチ子による戦争漫画です。作者は東京藝術大学出身で「センネン画報」で注目を集めた実力派漫画家であり、その多彩な才能は数々の賞に輝いています。

原作「cocoon」は2009年から2010年にかけて連載された作品で、沖縄のひめゆり学徒隊に着想を得ながらも「時代も場所もあやふやな、夢の中で再生される戦争の話」として普遍的なテーマを描いています。この作品は漫画としての評価にとどまらず、2013年に劇団「マームとジプシー」によって舞台化され、演劇界でも絶賛された多方面にわたる名作です。

藤田貴大の演出による舞台版は「リフレイン」という独特の反復手法を用いて、現代を生きる私たちにも響く普遍的なメッセージを伝え続けています。戦後80年という節目の年に、このような質の高い原作がアニメ化されることで、より多くの人に戦争と平和について考える機会が提供されることは非常に意義深いことといえるでしょう。

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